MR(複合現実):ARとの違いとビジネス活用

 近年、デジタル技術の進化と共に注目を集めているのが「MR(Mixed Reality:複合現実)」です。MRは、現実世界とデジタル空間を融合させ、これまでにないインタラクティブな体験を可能にする技術です。

 似た技術に「AR(Augmented Reality:拡張現実)」がありますが、この二つは混同されがちです。本記事では、MRとARの違いを明確にしつつ、それぞれがどのようにビジネスで活用されているかについて解説していきます。

【影響がある対象】

 MRおよびARは、以下の業界・職種で特に大きな影響を与えています:

  • 製造業:組立支援、品質管理の可視化

  • 建設業:設計モデルの現場投影

  • 小売業:バーチャル試着、仮想店舗体験

  • 教育業界:リアルタイムシミュレーション教材

  • 医療分野:手術トレーニング、遠隔診療支援

  • 不動産業:バーチャル内覧サービス

  • エンタメ業界:MRライブ、ARゲーム

 つまり、リアルとデジタルの橋渡しが求められる業界では、ほぼすべてに影響を及ぼす可能性があるのです。

【必要性】

 今、MRやARが企業にとって急務である理由は、以下の3点に集約されます:

① 人材不足を補う
 MRによる遠隔支援やARを使った作業指示は、経験の浅い社員でも熟練者の指導を仮想的に受けられる仕組みを実現します。

② 非対面時代への対応
 コロナ禍以降、物理的な接触や移動を最小限に抑えるニーズが高まり、リモート商談や遠隔教育の需要が急増。MR/ARはその中核技術です。

③ 差別化戦略としての活用

 同業他社との差別化を図る上でも、MR/ARを活用した「体験型マーケティング」や「仮想空間での商品提案」は大きな武器になります。

【MRとARの違い】

 ここで一度、MRとARの違いを整理しておきましょう。

  • AR(拡張現実):現実空間にCGなどの情報を「重ねて表示する」技術。スマホ越しに表示されるポケモンGOなどが代表例。

  • MR(複合現実):現実空間とデジタル情報がリアルタイムに「相互作用」する技術。たとえば、ホログラムが人の動きに反応して動いたり、現実のオブジェクトの裏にデジタル情報を隠すような体験が可能。

 つまり、MRはARの上位互換ともいえる存在であり、より深い没入感と操作性を実現できるのです。

【将来の流れ】

 今後、MR/ARは次のような方向で進化・拡大していくと予測されます:

  • ハードウェアの小型化と低価格化:現在はHoloLensなど高価なデバイスが必要ですが、メガネ型の軽量機器やスマホ対応型の進化で、導入ハードルが下がります。

  • 「空間コンピューティング」時代の到来:Appleの「Vision Pro」などが象徴するように、空間を丸ごとデジタル化する時代が来ています。MRはまさにその中核。

  • BtoBからBtoCへ拡大:現在は業務支援が中心ですが、今後は一般消費者向けの商品体験や学習アプリ、エンタメなどにも広がる見通しです。

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